下準備など。

早くも10月に突入しました。個展に向けての準備に追われていますが、描くこと以外にもパネル作り、下地作りなどもあります。現状の作品より良く(自分にとっての違和感をとっていく作業でもあります)するにはどうしたらよいか、ということが常に課題です。

ひたすら描き込んでよくする、ということもありますが物質感であったり見せ方を変えたりとやることは無限大。ひたすらいろいろ実際に試してみないことにはわからないので手探りですが、自分の好きな質感と表現を求めて日々試行錯誤です。おばあちゃんになる頃にはどう進化しているでしょう。

目の前に現れた子猫
目の前に現れた子猫

そんな風に制作をしていると、庭に一匹の野良猫の子猫が現れました。

その子猫は先日、自宅の前で車にはねられてしまった子猫の兄弟。(らしい。はねられた子猫はまだ息をしていたのでみつけた方と一緒に急いで病院に連れていきましたが翌日亡くなってしまったそうです。)当時私が助けようとおろおろとしている間離れたところからずっといじらしく見てた姿が印象深く。。。

近所の方の話では野良猫から三匹うまれて、もう一匹も車に轢かれて亡くなっていて生き残った最後の一匹だそう。

うちには犬もいますし、警戒心も強く私をみてあっという間にどこかに消えていきました。
今もはねられてしまった子猫を道路脇に運んだ際の体温や息づかいが蘇ってきます。

すごい顔になりました。
すごい顔になりました。

子猫を病院に運んだ出来事があったので、その日行く予定だった西洋美術館のアルチンボルド展にはギリギリで駆け込みました。そこにあった自分の顔をカメラで読み込んでアルチンボルドの絵画風にしてくれるアルチンボルドメーカーで作った私のお顔がこちら。

なんだか周りの人たちは果実とかで華やかな絵画になっていたのに私はとてもシックに出来上がりました。
最近は美術館に行っても作家がどういった環境でどういった顧客に向けてどんな作品を制作していたのかという観点が一番興味があります。アルチンボルドの仕えていた宮廷は世界中から集められた多種多様な自然物と人工物のコレクションを収めた博物館のような部屋があったり付属の植物園や動物園があったりしたそうです。(アルチンボルドはそこの出入りを許されていたそう。なんとも羨ましいです。)